利用者識別番号を再取得して申告書などを電子申告した場合に、
エラーが出ることがありました。
原因と解決方法を書いておきます。
※2024/2/15時点の情報です
※個人の場合です。法人は税務署に相談するのが良いと思われます
※個人的な経験であり、他の理由なども考えられます
利用者識別番号を再取得したら送信エラーになった
私のお客さんではないのですが、
ある納税者の方が自分の利用者識別番号と暗証番号がわからなくなりました。
暗証番号を変更するための秘密の質問もわからず、
手続きを急いでいたので暗証番号の変更手続き(数日かかる)もできず、
やむを得ず利用者識別番号と暗証番号を再取得しました。
正しいやり方ではありませんが、
利用者識別番号と暗証番号を再取得すると、
新しい番号が有効になるからです。

そのあと、新しい利用者識別番号で申告書を送信しましたが、
利用者識別番号が違うという理由で送信エラーとなりました。
エラー理由はマイナンバーカード方式を登録していたから
新しい利用者識別番号を使ったのにエラーが出たのは、
その納税者の方が、古い利用者識別番号で
マイナンバーカード方式を登録していたからでした。
マインナンバーカード方式とは、
簡単に言うと、
自分のマイナンバーカードと
自分の利用者識別番号を
紐付けるという手続きです。
マイナンバーカードには、ふたつの暗証番号があり、
利用者識別番号にも別の暗証番号があります。
e-Taxソフトダウンロード版などでの本来の手続きでは、
これらの番号を何度か入力して申告をします。
マイナンバーカード方式に登録をすると、
確定申告書作成コーナーや、e-Taxソフトweb版などで
それらの入力の手間がある程度省略できるようになります。
マイナンバーカード方式を登録した場合には、
マイナンバーカードとそのときの利用者識別番号が紐づいてしまいます。
そのため、新しい利用者識別番号を再取得しても、
マイナンバーカードに登録されている利用者識別番号は古いままです。
そのため、マイナンバーカードを使って電子申告をしたさいに
エラーが出てしまうと考えられます。
マイナンバーカード方式を取得している場合に、
利用者識別番号を再取得してしまった場合の解決方法は、
現時点では変更の届け出を出すしかないようです。
この届け出は提出しても、手続きに数日かかります。
変更内容についても
・古い利用者識別番号を廃棄する
・新しい利用者識別番号を廃棄する
などの方法があり、
廃棄した方の利用者識別番号のメッセージボックスは見られなくなります。
手続きは所轄の税務署に問い合わせながら行ったほうが良いかもしれません。
再取得前にマイナンバーカード方式について確認する方法
利用者識別番号は、本来二重取得はしないものです。
利用者識別番号と暗証番号を忘れないことが最も大切です。
ただ、そもそも利用者識別番号と言われても、
普通の感覚では「なにそれ?」という感じなので、
忘れる人が多いのは制度側の欠陥です。
利用者識別番号と暗証番号を通知する書類も、
近年は少しマシになりましたがとてもわかりにくく、
システムの根本的な改善が望まれます。
利用者識別番号の再取得をする前に、
マイナンバーカード方式を登録していたかがわかる方法としては、
マイナンバーカードでe-Taxソフトweb版にログインできるかどうかでわかります。
マイナンバーカード方式だけど利用者識別番号を忘れてしまった場合、
暗証番号を再設定したい場合の手続きは以下に書かれています。
今年はこのエラーが増える?
税理士などが利用者識別番号を取得している場合でも、
自分でインボイスの手続き時によく分からずに
利用者識別番号を再取得してしまった納税者もいて、
今年はこのエラーが多いという話も聞きました。
変更の届け出は手続きに数日かかるので、
3月15日直前にこのエラーが出たら、
紙で出すしかないのでしょうか、恐ろしいですね…。
巻き込まれないよう、申告は早めにしましょうね。
あとがき
花見に行ってきました。
桜は散り際だったのですが、

今年初めて言ったコスモス畑が壮観でした。


お米の田んぼの「肥料」のコスモスだそう。
わたしは静岡出身なので、この時期に見るコスモスも新鮮です。
