沖縄では、4月から6月のあいだに、季節が
うりずん→梅雨→夏と移り変わります。
今年の沖縄の梅雨は雨が多く、じっくり音楽が聴けました。
2022年のビーチに似合うアルバム
まずは!
毎年個人的にこだわっている、
今年のビーチに合うアルバムはこれ!
今年はどメジャーに!
6月にドレイクが出したダンスアルバムです。
これは文句なしでかっこいいドレイク!
かけているとむすこもノリノリで踊ります。
小2日本男子をノセるドレイクおそるべし。
2022年の夏を思い出すアルバムになりそうです。
ビーチの次は、
2022年4月のコーチェラで観たアーティストから何組か。
アルバムは未発売?なのかサブスクに上がってないので、シングルから、
タイの女性ラッパーのミニーの曲。
コーチェラの88risingで宇多田ヒカルと同じステージに上がってました。
88risingのなかで、個人的にこの曲がベストパフォーマンスでした。
ロザリアの新作もそうでしたが、
ブチ込まれたエネルギーという快感を味わう音楽。
これもシングル、しかも去年出た曲ですが、
コーチェラで聴いて今年のヘビロテなので。
カリブーの「you can do it」。
なんで犬なのかはわかりませんが、曲はいいです。
マスク外して、声出して野外で踊りたいわ。
そしてこれは本当にフェスの魅力を感じた曲。
デューク・デュモン。
音源も良いですが、映像とライトの体験がすごい。
こんなの、盛り上がらないわけがない。
ディスクロージャーも盛り上がってましたが、
フェスが戻ってきて嬉しいという想いがあふれる。
コナン・グレイ!
(コーチェラ公式動画が消されてしまいました…)
歌っている姿が、美しい。
社会的な性をめぐる規範のただなかで、
自己表現が、たたずまいが美しい、
しかも、弱くてだからこそ強い美しさ。
わたしは持ってないから、憧れる。
期待通り、6月に出た新作もとても良いです。
大好き!
あと、2021年のベストMVだったブラック・ミディの
ジョンLのコーチェラも貼っておきます。
ライブ行きたい。
ここから通常のフェイバリットアルバムです。
ケラーニの新作。
一曲目の最後のコーラスで鳥肌が立ちました。
サウンドプロダクションの良さも合わさり、
ケラーニの最高傑作になっていると思う。
コロナ前に、米軍基地のフェスティバル(音楽フェスではなく、
出店や戦闘機、アトラクションやステージがあるもの。
地元交流もあり、地元民もその日はパス無しで基地に入れる。)
に子連れで行ったときに、小さいステージにケラーニ出てました。
それからアルバムはチェックしてたので、今作はほんとにうれしい。
ソニー・ロリンズの1983年の日本のライブ。
当時ラジオで放送された伝説的な音源がリリースされたそうです。
メンバーが、ロリンズ(ts)、メセニー(g)、
デジョネット(dr)に、アルフォンソ・ジョンソン(b)。
これはぶっ飛びました。
ロリンズは、カプリソな、好調なロリンズっぽいプレイ。
デジョネットとアルフォンソのリズム隊が、
バシャバシャドンドンブリブリで爽快に盛り上げる。
メセニーがシャーシャー引き倒す。
すげえなあ、と口を開けて聴けます。
アルゼンチンのギタリストキケ・シネシの新作。
パーカショニストとのデュオ。
これは、アルバム1曲目のライブのソロ演奏バージョン。
2012年に開かれたsense of quietという音楽フェスの映像です。
ソロも最高に美しいですし、バンド形式もいいですが、
パーカションとのデュオは非常に相性が良くて最高。
驚きのフローラ・プリムの新作。
年齢は関係ないかもしれませんが、
しかし、御年80歳で、この内容。
フローラ・プリムって、あのチック・コリアの
リターン・トゥ・フォーエヴァーの女声スキャットのひとですよ。
どこまでも若々しく、フレッシュで、
新人のデビュー作と言われても違和感がないくらい。
時代を超えた感動をおぼえる佳作。
ソウライブやレタスのギタリスト、
エリック・クラズノーのソロ。
音が抜けてて、すごーくいいです。
その場の雰囲気をリラックスさせてくれます。
ビーチの1枚!と思ったんですが、
ビーチで携帯スピーカーで聴くと、ちょっと重かったので、
車で流すと最高です。
ジャズファンクバンドのレタスも今年新作が出て、良かったです。
ケンドリック・ラマー5年ぶりの新譜。
わたしの好きな音楽ライターが、
ケンドリックが新譜を出したらお祭り騒ぎで、
もうビートルズみたいな存在だ、と書いていました。
わたしも、リアルタイムで新譜のドキドキを味わえる
喜びを噛み締めながら聴きました。
前々作のジャズと完璧さ、前作のヘヴィなポップさ、
今作は「声」でしょうか。
10年前から時代の声になったケンドリックですが、
音像も生っぽく、声の魅力とちからが伝わるアルバムだと思います。
特に、8曲目の「we cry together」の、
テイラーペイジとの掛け合いがしびれます。
ゴスペルグループのマーヴェリックシティミュージックが
カーク・フランクリンとやった獄中?ライブの音源。
MVを見ると、囚人服みたいなひとに囲まれているので、
慰問ライブなんでしょうか。
カーク・フランクリンがいると、やっぱりいいですね。
ゴスペルだと、PJモートンの新作も安定して良作でした。
いやあ、歌うますぎです。
スウェーデンのベテランロックバンドトリートの新作。
ダサいジャケットに聴く気が失せますが、聴いたらすごいいいです。
音は、タイムトリップしたような、
ウインガーとボンジョビを足したような感じ。
とにかく曲が良い。
思わずなんども聴いてます。
こういう音楽もずっとあり続けて欲しい。
キングクリムゾンの2021年のライブ盤。
キングクリムゾンは、2010年代中頃から、
トリプルドラム体制でツアーをしていて、
何度目かの黄金期を迎えています。
超名作ライブ盤やライブDVDが何枚も出てます。
メンバーは微妙に変わったりしてますが、
わたしはマニアではないので、
みんな同じで、みんな超良いです。笑。
このツアーも日本に来てたんですよね。
2018年はスケジュール的に行けなくて、
今回は来日情報を聞き逃してて、
しかもラストツアーって言われてるんですよね。
このアルバムを聴いて悔しさを噛みしめるのみ。笑。
クラシックギタリストジェイソンヴィーオのバッハ曲の第2弾。
このひとは、過去にパット・メセニーのカバーアルバムも出してて、
音楽ライターの堀埜さんが、テクニックがすごすぎて
「メセニーも演奏不可能なメセニーのソロ曲」と評してます。
その後、メセニーが名義で出したアルバムでもギターを弾いてます。
良いバッハの演奏です。
こんな風にメロディーが奏でられたらなあ、と気持ちよくなります。
ジャズギタリスト、ケヴィン・ユーバンスクの新作。
普通っぽいプレイですが、並の普通ではないギタリストです。
生で聴いたら昇天ものだと思います。
これは2015年にスタンリー・ジョーダンと出したデュオの映像ですが、
やばさが伝わると思います。
ドイツの世界的なメタルバンド、ラムシュタインの新作。
毎度MVが悪趣味で、個人的にはツボなんですけど、
今回もちゃんと悪趣味です。
2つ目はお下劣嫌いな方には閲覧注意でしょうか…。
ドイツ語とメタルの相性の良さが際立ちますね。
大傑作の前作に比べると曲はやや弱いかもしれませんが、
それでも十二分に良いアルバムです。
現代ジャズの佳作をまとめて。
今、ジャズは若手の良い作品が次々に出るので、
聴き込む時間が足りない。
この3人は共演メンバーも被っていて、誰のリーダー作も良いです。
現在ジャズの代表的な潮流のひとつなんでしょう。
音は優しく、穏やか目の曲調で、冷静に狂っていく感じ、
ソロが一見散漫なようで、ものすごい集中してわざとずらして、
伝統と別ジャンルも血肉化した上で、
ジャズのフォーマットで高みを目指しているようで、聞き入る感じというか…。
邦楽から2枚。
春ねむりは、正直『春と修羅』だけ聴けばいいか、
と思ってたんですが、新作がすごく良かったです。
GEZANっぽい感じもあり、
土着的なリズムを取り入れたのかなとか思ってたら、
KEXPにも出て、北米ツアーも成功させているみたいです。
ポエトリーリーディングは海外では受け入れやすい土壌があるから?
わかりません。でも、海外でも人気出てほしいですね。
おとぼけビーバーは、
定期的に出てくる良くあるタイプのバンドと思ってたんですが(ごめんなさい)、
新作はすごく説得力があって良かったです。
歌詞がギャグだけど必然性があるというか。
「アイドンビリーブマイ母性」「カームダウンマイ情緒」「先祖代々地獄自己実現」
「サラダ取り分けませんことよ」「やはり向き不向きがありますから」とか。
「穴兄弟で鍋パ」「セフレの披露宴で余興」はひどい。
けれど笑ってしまう。
妻は、グループ魂的だと言ってたけど、
グループ魂よりケレン味がなくて、
演奏がハードコアパンクで受け入れやすいです。
クラシック・クロスオーバーから2枚。
コロナ禍のなかで、クラシック・クロスオーバーというジャンルの音楽を
新たに聴くようになって、よく聴いていた作曲家の新譜です。
クラシック・クロスオーバーというのは、
クラシックとポップスのクロスオーバーという意味で、
自己流の解釈ですが、クラシック的な編成をベースに演奏される、
けれども現代音楽にある前衛的な要素があまりない、
耳触りの良い曲調の音楽の総称、みたいな感じです。
乱暴に言うと、CMやサントラ、店内BGMみたいな音楽です。
本人たちからしたら、不本意そうな説明で申し訳ない。
コロナ禍で、ひとりで音楽を聴きながら仕事をする時間が多くなりました。
この人たちの音楽は、心地よいし、集中もできるし、
メロディや音はハッとするほど美しいし、
長すぎたりうるさくなったりしない。
ジャンル的に軽く見られがちかもしれないのは、
「ポップスのクラシックカバー」と混合されるからではないでしょうか。
クラシックで、かつ、みんなが口ずさめるような曲=大作曲家の名曲と同じ
と考えたほうが、このジャンルが好きになれる気がします。
そのほか、最近聴いているものからいくつか。
1981年のライブ盤。
アリルド・アンデルセンというノルウェー出身のベーシストで、
ヨーロッパでは著名な方だそう。
渋めのECM盤と思いきや、ビルフリのライブ盤としてかなり秀逸。
1981年というと、ビルフリのファースト・アルバムが出る2年前でしょうか。
プレイが未完成ということもまったくなく、いつものビルフリらしいプレイ。
しかも、初期のアバンギャルドな曲調ではなく、
あくまでジャズのフォーマットでのプレイで、バリバリ引き倒していて、
ありそうでないビルフリの掘り出しライブアルバム。
ビルフリと言えば、ブラジルに所以のあるベーシストギュー・デュヴィノ-が、
ビルフリをゲストにバーデンパウエル曲集を出してて、
ビルフリのギターでパウエルの曲が!という感じおもしろかったです。
ベーシストのホルヘ・ローダーの2020年のソロ作。
これはすごい。
ダブルベースだけでアルバム1枚なんですが、聴かせます。
なんというか、楽器じゃなくて、歌を聞かせている、
しかも、静かで言葉が少なめの歌だから、飽きずに聴けるという感じ。
ベーシストとして、ジュリアン・ラージのバンドなどにも参加しているひと。
サブスクには上がってないので未聴ですが、
ジョン・ゾーンとジェシー・ハリスが、
チャーリーヘイデンの娘のペトラ・ヘイデンのために作った曲を歌った
アルバム『song for petra』にも参加しているそうです。
ペトラヘイデンと言えば、聞き逃していた去年のアルバム。
ペトラヘイデンが、亡き父チャーリーヘイデンに捧げた
ライブアルバム『song for my father』のスタジオ盤的な内容。
「shanandoah」「the moon is a harsh mistress」などの名曲を歌っていて、
想像通りの音ではありますが、やっぱり良いですね。
今年は、3年分海に行こうと思います。
ビーチパーリーもやります!