「お世話になっております」を書かない理由

メールなどの書き出しに、

「いつもお世話になっております」となるべく書かないようにしています。

「お世話になっております」を使いたくない

〇〇様 いつもお世話になっております。

という書き出し。

独立する時に、なるべく使わないと決めました。

好きではないからです。

「お世話になっております」を文字通り解釈すれば、

「あなたのおかげで支えられて、いつもありがとう」

という感じでしょうか。

しかし、ビジネスメールなどでは使いまわされすぎて、

書き出しの合図に成り下がっている場合があります。

初めてのやりとりするのに、なぜか

「いつもお世話になっております」にも違和感がありますよね。

かといって「お世話になります」というのも、

しっくりくる場面では良いのですが、

相手との関係性によってはちぐはぐな印象があります。

「お世話になっております」「お世話になります」は、

文章の出だしにある言葉なのに、ただの定型文や

(大げさに言えば)慇懃無礼になりかねないので、

自分はなるべく使わないようにしようと考えています。

「こんにちは」と「はじめまして」

基本的に文章は「こんにちは」か「初めまして」で書き出します。

スッキリしていて、余計な意味がないからです。

最初はちょっと躊躇します。

「おはようございます」は「ございます」が付いているから、使いやすい。

「こんにちは」には「ございます」がありません。

なので、「こんにちは!」と書いています。

「!」の勢いに逃げているわけです。

不思議なのは、文章にきちんと気持ちが乗せられたら

「!」なしでも送れることです。

本当の理由は、自分の気持ちを伝えるため

文章は気持ちの乗り物です。

書き出しが「お世話になっております」でも、

自分の気持を乗せて、相手に届けられる文章が書けるのなら、

それで良いと思います。

わたしはそこまでたどり着けていないので、

「お世話になっております」に逃げず、率直に自分の気持を書くために

禁止しているというのが、本当の理由なのだと思います。

だって、実際にお会いして口で伝える

「いつもお世話になっております」は

すごく良い言葉ですからね。

初めて働いた劇団でも同じことを習いました。

上司から、企画書の中の趣意書に書く時候の挨拶を、

定型文+自分なりの言葉で、何度も書きなおしさせられました。

それはうまいことを書けという意味ではなく、

相手に届く、丁寧な気持ちを乗せた文章を書きなさいという教えだったと思います。

「よろしくお願いします」はまだ止められない

ただ、残念ながら(?)、

文章の最後の「よろしくお願いします」は使っています。

「よろしくお願いします」は、「お世話になっております」ほどは

気持ちとの乖離はないので、いいっちゃあいいんですが、

最後これを書かないと落ち着かないからだけで

書いてしまうことがあります。

よろしくお願い「します」なのか「致します」なのか、

あるいは「申し上げます」なのかの微妙なニュアンスも

便利で止めにくい。笑。

でも、ほんとうはもっとふさわしい言葉があるような気がします。

今の使い方だと、「よろしくお願いします」の意味が

「終わり」「以上」「さようなら」「そういうことで」になりがちです。

伝えたいのは、相手を敬う気持ちや、信頼している気持ちなんですよね。

ちなみに。

私が頂いた手紙で、いちばん綺麗でうれしかった締めの言葉は、

修道女の方から頂いた手紙の「祈りとともに」でした。

こんな言葉を自然に使えるようになりたいものです。

緊急事態宣言が明けて、何ヶ月ぶりかのいわゆる生ビールを飲みました。

うれしい~。

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