おきなわ黒糖たべくらべ

うちでは、お菓子はおこづかいで自分で買いなさい制ですが、

黒糖はつくえに置いてあっていつでも食べ放題です。

と言っても、子どもはそんなに食べません。

おとなの栄養源です。

おきなわの黒糖をたべくらべてみました。

黒糖はものによって味がぜんぜん違う

黒糖はからだに良いので、妻が食べるといいよーと言い始めて、

わたしも今では持ち歩いて食べるほど毎日食べてます。

毎日食べててわかったのですが、

同じ黒糖でも、ものによって味がぜんぜん違います。

わたしが沖縄に来た25年前には、製糖工場が家の近くにあって、

さとうきびの収穫の季節になると、

サトウキビを溢れるくらい積んだトラックが、

国道を走り回っていて、道にサトウキビが落ちてました。

収穫のお手伝いもしましたが、

肩に背負うのもやっとの20キロの束が、

500円と聞いてびっくりした覚えがあります。

そのときに、サトウキビはどこの農家のものも

混ぜて製糖するので、味は変わらないよー、と聞いた記憶があり、

黒糖の味はぜんぶ同じだと思い込んでました。

これはわたしの勘違いで、サトウキビは混ぜてしまいますが、

製糖工場はその地域のサトウキビを使っているので、

製糖工場によってできる黒糖の味は違います。

おきなわの黒糖はぜんぶで8種類

沖縄の製糖業は衰退しており、

製糖工場も少なくなりました。

沖縄本島には「黒糖」を作る工場も無くなりました。

現在、沖縄で黒糖を作る工場は、

8つの離島の8つの工場のみとなりました。

離島ごとに黒糖があり、離島ごとの味がある、ということです。

工場が減ったのは残念ですが、

離島ごとの味があるというのは、とてもおもしろいです。

ちなみに、わたしが言う黒糖は、混ぜものがない純黒糖を指しています。

黒糖と書いてあっても、粗糖(いわゆるザラメ)や水飴などが混ぜられたものは

加工黒糖と言い、甘くてお菓子寄りになるので、常食はしていません。

沖縄黒糖のサトウキビマークと、原材料名が「さとうきび」だけなのが黒糖の印

8つの黒糖をいちどに味わえるおみやげがあった

どこの黒糖がうまいのか、いろいろ試してたら、

妻がこういうのがあると教えてくれました。

「八島黒糖」

沖縄県黒砂糖協同組合が出している

8つの黒糖が小袋で入ってます。

ぜっかくのなので、並べて食べくらべしてみましょう。

食べる順番は、東→西の島、です。

伊平屋島の黒糖

沖縄本島の北にある島。

ムーンライトマラソンで行ったことがあります。

伊平屋島の黒糖は、うちで一番人気の黒糖です。

サクッとしていて、サラサラしていて、

香ばしい甘み。

苦味が無く、なんともいえないコクがあります。

おいしいですよ。

伊江島の黒糖

伊平屋島の隣りにある離島です。

ゆりやタバコが有名で、平和学習に行ったことがあります。

これは初めて食べました。

伊平屋島よりも苦味が強く、

最後にふわっと甘い香りが残ります。

これもおいしいです。

粟国島の黒糖

サクッとしていて、食感も味も軽やかです。

良い意味で黒糖のイメージと違う。

甘さが強くて白っぽい。

やはり最後に甘い香りが残りますが、

この最後の香りが島によって微妙に違うんですね。

その違いを言い表わす技術がわたしにはないです。笑。

多良間島の黒糖

多良間島は宮古島と石垣島の間の島ですね。

黒糖のかたちも四角で、これまでのと違います。

少し固めで、苦味が強めです。

コーヒーにも合いそうですね。

黒糖らしい黒糖。

小浜島の黒糖

石垣島と西表島の間の島です。

これもうちでは3番人気の黒糖です。

あっさりとして、甘い香りがちょっと

スモーキーな印象です。

バランスが良くて、食べ疲れない。

西表島の黒糖

学生時代にひとりで宿泊縦断しましたが、

今はテント張るのも禁止みたいですね。

黒糖は平たくて四角い系。

うちでは2番人気の黒糖です。

やや硬めで、適度に苦味もありながら

チョコレートの香りがします。

おいしいですね。

波照間島の黒糖

日本の最南端ですね。サザンクロス。

ゴツゴツの石みたいなかたち。

かたちの違いは製法の違いなのかな?

小浜島を固くしたような、あっさり系。

香りにクセがあるかな。

与那国島の黒糖

最後です、日本の最西端。

これはまた個性的です。

柔らかくて、ねっとりしてます。

くちにいれると、なんともいえない土っぽい良い香り。

おいしいですね。

以上8種類、似ている味の島もありますが、

それこそ伊平屋と与那国とかなら

別物というくらい違います。

食べくらべて、かたちで味の印象がかなり変わるなと。

大きな四角いブロックの黒糖も売ってますが、

同じ島でも味が違って感じます。

しっとりした黒糖もたまにお店で売ってるし、

それに同じ島の製糖工場の黒糖が同じものなら

値段とかの違いの意味はなんでしょうか。

これからだんだんくわしくなろうと思います。

インディペンデント系もある

この商品はほんとに良い着眼点で、たのしかった。

お茶うけでもいいし、

甘いクラフトビールや焼酎のアテもいけますよ。

公民館のお祭りなどでも、たまに

黒糖を鍋でつくって配ったりしてますが、

今思うとあれは技術的にも伝統的にもすばらしい。

残った製糖工場も、経営はたいへんだと聞きます。

沖縄では、リタイアしたおじいおばあが、土地があるから

サトウキビをやってる、みたいな話を良く聞くのですが、

生産者が減ってきているのは確かでしょう。

その一方で、黒糖の魅力に注目し、高品質な黒糖作りを

個人や会社でしている若い方もおられます。

そういう独立系の黒糖は本島を含めてたくさんあるので、

8種類を食べてから手をのばすとよりおもしろいかも。

どうか黒糖人気と需要が爆あがりしますように。

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