2020ベストアルバム

順不同でいきましょう。

もしことし1枚だけ、と言われたらば、これかな。

曲が良い。声が良い。

ずっと聴いていても疲れない。やりすぎないアレンジ。

ビリー・アイリッシュ以降、アレンジは一見シンプルだけど、音が洗練されていて、

心地よい音楽がますます増えてきた気がする。

ファーストが素晴らしくて、同じくらい素晴らしい2枚目。

今年は好きなHIPHOPアーティストが、リリースの合間の年で、アルバムが出ないなー、

と思ってたら出たLogicのラストアルバム。

引退作らしさのまったく感じられない快作。

デビュー作が「アンダープレッシャー」で、引退作が「ノープレッシャー」なんだよね、

良い感じだわ。

聴いていて嬉しくなる引退作って、なかなかありそうでない。

声質がケンドリック・ラマーに似てて、よりポップだから親しみやすい。

復活してあたたかいHIPHOPをまた聴かせてほしいです。

この頃、ロックの復活がさかんに言われてるけど、

やっぱりかっこよかったFontaines D.C.のセカンド。

ボーカルのぶっきらぼうな歌い方が、どうしてもルー・リードを彷彿とさせて、

同じリズムの繰り返しに、ふつふつと湧き上がる興奮。

イギリスのバント(アイルランドだけど。)なので、

一発屋で終わると思ってたけど、うれしい誤算。笑。

アジア勢での初めての(一発屋ではない)世界でナンバーワン!

おめでとうおめでとう。

ことしはなんといっても韓国ミュージシャンの年でしたね。

韓国が芸術文化の育成を国策にして、一生懸命がんばり続けて20年、

アジアのアーティストが欧米で普通に人気が出るという

誰もできなかったことを成し遂げてくれて、

しかもその音楽がかっこよくて、本当にありがとう。

ひとつ前のアルバムのホールジーをフューチャーした曲とか、

チェーンスモーカーズと並んだ感じだった。

韓国は映画でも初アカデミー賞取ったし、

今芸術文化でアジアのトップを走ってくれている。

台湾もそうだけど、素晴らしい人たちにはさまれて、うちらは恵まれているさ。

国内では、このふたりのアルバムが圧倒的に良かった。

どちらもこれまでの最高傑作だと思う。

今年は日本のシティポップが世界でリバイバルヒットしたけれど、

こういう高品質の今の音楽もヒットしてほしいわ。

iriの「coaster」のハマ・オカモトのベースラインを大音量で聴くと至福です。

YouTubeで「マッシュアップ」という、

全然関係ない曲と曲をミックスするもの

(マイケル・ジャクソンとデスメタルの曲を合わせるとか。

乖離がある曲の方が驚きが大きい、みたいなやつ。)が

出てきたのを初めて観たときは、空耳アワー的ななにかだと思ってた。

でもこのひとたちの音楽を聴いて、曲が基本マッシュアップなんだけど、

あー、楽しいなーと素直に感じた。

去年のザ・バード&ザ・ビーのヴァン・ヘイレンの

カヴァーアルバムもそうだったけど、変なアレンジを狙ったんじゃなくて、

好きすぎてやったらこうなった、みたいな好きのよろこびを

優先してる感じが憎めなくて、何度も聴いちゃいました。

あたらしい体験をありがとう。

(「2019」とあるが、リリースは2020。

アルバムとしては「Best of 2018」がオススメ。)

これはシングルなのでベストアルバムじゃないですが、

間違いなくことしのベストソング!

アイドル時代のジャスティンは聴いてなかったけど、若くしてスターになって、

薬物中毒になって、とってもヘヴィな人生を歩んできたそう。

それが色々落ち着いて、健康になって、この曲。

アルバムが不評で、ずっと元気のなかったチャンス・ザ・ラッパーが

フューチャリングされていて、彼のハッピーさが出ていて、

そういう意味でも2重にうれしい曲。

この曲は2020年に出たホーリーアルバムに収録されたんだけど、

そっちは残念ながら普通の出来でした。

これは、ちょっとズルいというか、良くて当たり前じゃないですか、

みたいな感じのダン・ペンのサード・アルバム。

ファーストが1973年に出て、2枚目が21年後の1994年に出て、

そして26年ぶり(!)の3枚目。

もともと味わいのある方なのですが、もう味わいしかないです。

ラストアルバムなんだろうか。笑。

わたしのオールタイムフェイバリットアーティストのひとり、Bill Frisell。

でもこれ、ビルフリ単体名義じゃないんだよね。

ビルフリは、たまにこういうビルフリの音なのに、

アルバム名義が違うという、昔のジャズアルバムみたいなのを出す。

ビルフリの存在感が強すぎるだけなのかなー。

2020年はビルフリ単体のアルバム(「VALENTINE」)も出てて、そっちも

もちろん良いのだけれども、このアルバムの方が聴かせるんです。

参加しているハープ奏者のグレゴア・マレの演奏がめちゃ良くて、

このグレゴアさんは過去にハープ(ハーモニカ)とハープ(竪琴)のデュオや、

HIPHOPとの共演アルバムも出してて、どれもかなり良いです。

チャーリーヘイデンは亡くなってしまいましたが、

ビルフリには長生きして欲しいと切に願います。

サブスクで音楽を聴くようになり、聴き方や出会い方がだいぶ変わった。

私は最初はAWAで、今はAppleMusic。SpotifyとYouTubeMUSICも試したけれど、

AppleMusicの「同じタイプのアーティスト」欄で出会う率が高くて、気に入っている。

これは、AppleMusicの「ギターチル」というプレイリストで知ったアルバム。

アンビエントのような、変なギター。

このひとのクラシックギターのアルバムも良いですが、

エレキギターだと、より持ち味がでる感じ。

なんというか、グルーヴしないパット・メセニーみたいな。笑。

仕事しながらずっと聴いてます。

最後は、これ。

このアルバム、個人的には、ヴァンパイア・ウィークエンドの

「Father of the Bride」への回答というか、

あのアルバムを受けた影響下にあると感じる。

もちろん、素晴らしい。

昔は、メタリカがブラック・アルバム出したら

すべてのバンドがヘヴィネス志向になったり、

ニルヴァーナがネヴァーマインドだしたら全部グランジになったりして、

まあ、あれはあれでたのしかったけど、

今はそういう無理矢理っぽい感じじゃなくて、

良いものの影響が広がっていく感じがいいです。

まだまだ書きたいアルバムありますが、年が明けてしまうので、ここまで。

来年は、飲みながら、ライブ観ながら、

みんなでわいわいオススメし合いたいですねー。

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